夏の花の季節です。お薦めは 『のうぜんかつら』。

- 2018/06/26 カンドーミュージック
ハワイの州の花はハイビスカス。熱帯をイメージさせる華やかな花です。
アオイ科という植物分類に属します。
コットン(綿)、オクラなどもこのアオイ科に属します。
その中で、インド洋、太平洋の島々が原産地とされ、ハワイに持ち込まれてから一気に広まった花、
それがハイビスカスです。
色鮮やかな種類を持ち、エジプトの神『HIBIS』が語源とされています。
写真のハイビスカスは『コキオ・ケオ・ケオ』と呼ばれるハワイ固有種です。

しかもハワイの中でもオアフ島にしか存在しない珍しいハイビスカスです。
もしもハワイ旅行中に目にしたら、絶対に写真に撮ることをお薦めします。
ハイビスカスに負けない華やかさを持つお花。
これからの季節に鮮やかなオレンジや赤の花をつける『ノウゼンカズラ』。
原産地は中国。『のうぜんかつら』とも表記されます。

1937年に書かれた川口松太郎の古典小説、
のちに映画にもドラマにもなって大ヒットした『愛染かつら』にもよく似た名称であることから、
何となく日本的なイメージを持ちますが、実際にはハイビスカス同様、南国系の大輪の花。
ハチドリは羽を細かく羽ばたかせ、空中をホバリングしながら嘴を花中に差しこんで蜜を吸います。
2005年、あの月桂冠のCMソングに選ばれたこの曲は、アーティストのクレジットが無かったために『誰が歌ってるの?』と言う問い合わせが殺到したと言います。
アーティストはシンガーソングライターの安藤裕子さん。曲は【のうぜんかつら】。
彼女を一躍ブレイクさせたナンバーです。
この曲にはプライベートなストーリーがあります。
安藤裕子さんのお祖父様が亡くなった時に、お祖母様はその悲しみを1編の詩に託したそうです。
その詩を元にして安藤さんが書かれた曲がこの【のうぜんかつら】。
何気ない、どこにでもあるかも知れない、しかし確実に実在した大人の愛を歌った曲なのです。
あまりに澄みきった青空や、一点の濁りのない夕焼けを見ていると、嬉しさの半面、美し過ぎて哀しくなることがあります。
2人の大人が紡いだ純粋な愛に、ノウゼンカズラの鮮やかな華やかさは、あまりに哀し過ぎるのです。