海、サンゴ礁、音楽、…美しさを永遠に。

- 2019/08/24 カンドーミュージック
円熟味を増す。
エンターテインメントの世界にはよくあります。
1曲の歌を長い時間歌うことで、曲は演者に温められ、年齢相応に成熟された演者の艶が歌に乗り、
聴き手により深い感動を与えます。人生の侘び寂びが歌に込められるとも言えます。
円熟味を増す
石川さゆりさんの 『天城越え』はその最たる曲です。
1986年の夏に発売されたこの曲は、33年と言う時間を経て、
石川さゆりさんの代表作になっただけでなく、当時からの超絶した歌唱力は倍増し、
そこに石川さゆりさんの人生経験が加味されて、歌詞に登場する女性の恋心が情念に変わって行く様が表現され、
最近の石川さゆりさんのパフォーマンスには、鬼気迫るものさえ感じます。
歌がその演者のモノになった最良例でしょう。
もちろん、それは歌だけでなく、演者が奏でる楽器にも同様のことが言えます。
高中正義【BLUE LAGOON】
日本を代表するギタリスト、高中正義さんの名曲【BLUE LAGOON】は、1980年の発売ですから、
来年で40周年を迎えます。40年近い歳月の中を、高中さんはこの曲を何百、何千回と弾いて来ました。
時にはアドリブを加え、時にはアドリブを一切削ぎ落とし、時にはアメリカのラグーンを弾き、
時にはヨーロッパのラグーンを、時には日本のラグーンを弾いて来ました。
【BLUE LAGOON】は高中さんによって年々ブラッシュアップして来たのです。
究極のインストゥルメンタル【BLUE LAGOON】を、オリジナルのミュージック・ビデオでご覧下さい。
但し、今回はちょっと、ラグーン(サンゴ礁)のことも考えながらお聴き下さい。
ここ数年、日本のサンゴ礁には様々な問題が起きています。
沖縄エリアのサンゴ礁で顕著な現象はサンゴの白化です。
地球温暖化により、高水温が続くと、サンゴと共生している共生藻がサンゴの体内からいなくなり、
サンゴの体内の奥にある骨が透けて見えて来ます。
これがサンゴの白化現象です。
更にはここ数年、東京湾でもサンゴ礁が拡大し、
かつては見られなかった魚も姿を現していると言います。
生態系が徐々に変化しているのです。
日本各地で見られる地球温暖化による環境ストレス。これだけは円熟して欲しくありません。