【ブレーキオイル】正式名称はブレーキフルード

- 2019/05/23 カンドーメンテナンス, ブレーキオイル
車検時に毎回交換している方も多い「ブレーキオイル」
実は、車の安全に大きくかかわっている部分ということをご存知ですか?
今回は、何故交換しなければいけないのか、どんな仕組みなのかなどを解説いたします。
【ブレーキオイル】正式名称はブレーキフルード
正式には「ブレーキフルード」と言います。
「オイル」というと「エンジンオイル」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、全く別物です。
車のブレーキは、ディスクローターをブレーキパッドで挟んで回転を止めます。
挟むときに圧力を伝える役割が「ブレーキオイル」なんです。
「ブレーキオイル」はディスクローターを挟み込む時に発生する摩擦によって高温になります。
沸点は200度以上ですので、すぐ沸騰することはありませんが
坂道などで何度もブレーキを使用するとブレーキシステム全体が高温となり
ブレーキオイル沸騰→気泡が発生。
ブレーキペダルを踏んだ時に圧力が伝わりにくくなり、車の停車が難しくなります。この現象を
「ベーパーロック現象」と言います。
中には大事故につながる場合もあります。
坂道ではエンジンブレーキを併用するのがオススメです。
ブレーキオイルを交換しないとどうなる?
「ブレーキオイル」は時間の経過と空気中の湿気などによって劣化していきます。
劣化することで沸点がひくくなり、「ベーパーロック現象」が発生しやすくなります。
最悪の場合、交換を怠ったことによってブレーキが効かなくなることもあります。
ブレーキオイルの交換時期は?
2年に1度が交換の目安です。
新車では3年後、それ以降は2年ごとの交換が目安ですので
車検と同時に交換するのがオススメです。
ブレーキオイルの種類
ブレーキオイルはDOT3やDOT4という種類の表記がありますが
違いは沸点の高さです。
DOT3→約205度以上で沸騰
DOT4→約230度以上で沸騰
DOT5→約260度以上で沸騰
「DOT5の方が沸点高いから安全!」と思われた方ちょっと待った!
確かに沸点は高いですが、水分を吸収しやすいので寿命が短いです。
主にサーキットなどで使われるブレーキオイルです。
一般的にはDOT3かDOT4が使われています。
まとめ
・ブレーキオイルを交換しないとペーパーロック現象が発生する可能性がある。
・ペーパーロック現象はブレーキが効きにくくなる恐ろしい現象です。
・ブレーキオイルの種類によって沸点が異なる。
・沸点が高いブレーキオイルは寿命も短い
ブレーキは命に直結する重要な部品です。
2年毎の交換はもちろんですが、走行中にブレーキがかかりにくかったり、
違和感を感じたらすぐにみてもらいましょう。