2019への願い

- 2018/12/31 カンドーミュージック
2018年を締め括る曲として、そして2019年を迎える曲として、私が選んだ曲はこれもびっくりする映像です。ミュージック・ビデオは必見です。
曲はエルヴィスのナンバー【If I can dream】。邦題には『明日への願い』と言うタイトルがつけられています。
実はこの曲、非常に深いバックグラウンドを持っています。
1968年、エルヴィスの故郷であるメンフィスにおいて、アフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者、マーティン・ルーサー・キング牧師が暗殺されます。彼の死を受け、彼がかつて演説中に発した有名なセリフ『I have a dream』に応えて、彼の死から3カ月後に放映されたアメリカNBCの特別番組『エルヴィス・カムバック・スペシャル』の最後の最後で、エルヴィスはアンサーソング【If I can dream】を歌い、それ以降、彼はこの曲を封印。2度と歌うことはありませんでした。
また、この曲はエルヴィスにとっても、復活をかけた大切な曲でした。エルヴィスは1960年代の
ほとんどすべてをハリウッドでの映画制作に費やし、およそ30本ものエルヴィス主演の映画が制作されましたが、中には本人が納得出来ない作品もあり、ハリウッドからの脱却、ステージと言うエンターテイメントへの復活をかけた番組がこの『カムバック・スペシャル』だったのです。
どこかに、もっと明るく輝く光はあるはず。
より青い空を高く飛ぶ鳥たちがいるはず。
いつか平和と理解が必ずあるはず。
私の願いを叶えて欲しい、今すぐに。
純白のダブル・スーツ、純白の靴、そして真紅のタイと言う姿で、心を吐き出すかのように歌うエルヴィス。
そしてこの名曲を、過去のものとせず、現代に蘇らせた人がいます。
歌姫セリーヌ・ディオン。
やはりアメリカのテレビ番組において、映像テクノロジーを駆使し、見事、1968年のエルヴィスとデュエット。
あたかも隣どうしで歌っているかのように見えます。
2019年、日本は1年後に東京オリンピック・パラリンピックを控え、いよいよ準備の年に入ります。
もう浮かれている時ではなく、世界を迎える準備の時です。世界に対して失敗は絶対に許されません。
2019年を、例年以上にポジティブな年にするため、【明日への願い】。