Artist of the year2018

- 2018/12/31 カンドーミュージック
平成最後の年、2018年も終わります。今年も沢山の良い曲が生まれました。
個人的な話で恐縮ですが、今年1年、私は1人の日本人男性アーティストに、私の音楽ライフを存分に楽しませて頂きました。彼は今年、3月と10月にシングルをリリース。2曲ともヒットチャートを駆け上がりました。
アーティストは米津玄師さん。3月リリースが【Lemon】、10月リリースが【Flamingo】。
独特なメロディーライン、そして何と言っても幻想的なその詩の世界にハマり、何度繰り返し聴きながら曲の中にあるストーリーを考察しようとしたでしょう。
特に【Flamingo】の内容は深いです。おそらくは男女の恋愛ストーリーを、あの優雅な水鳥、フラミンゴをイメージさせながら展開させて行きますが、歌詞がまさしく米津ワールド。評論家ではない私がその世界を語るにはおこがましいので、是非お聴きになって、各人それぞれ、その深い詩の世界に触れて頂きたいと思います。
1991年の生まれと言う米津さんですが、この年はNTTがついに軽量化した携帯電話を発表。1995年にはWindows95が発売され、世界にPCの時代がやって来ます。1996年yahoo、1997年楽天市場、1998年Googleがそれぞれオープン。2000年、米津少年が9歳の頃にカメラ付携帯電話が普及し、2003年、彼が12歳の頃にはブログが大ムーヴメントを迎えます。彼が14歳と言う多感な2005年にはYouTubeが登場。17歳の2008年にiPhoneが発売され、彼が成人を過ぎた2012年には携帯電話の人口普及率が100%を超えます。
米津さんは楽曲のみならす、イラストやビジュアルも手掛けています。またミュージック・ビデオの中ではダンスも披露し、現代的な面を見せながらも、【Flamingo】の歌詞には、非常に日本的な、しかも最近では聴き慣れない昭和的表現が多く、平成生まれの彼が、日本におけるテクノロジーの発展と共に成長し、持って生まれた類稀なる才能を、テクノロジーを駆使しながら更にブラッシュアップさせ、時代や空間を自由に行き来しながら思考されたものと感じます。
【Flamingo】は、慌しい師走の中、年始の準備をしながら、また寒波に気をつけながら、2018年がどのような年だったのか、振り返りながらお聴き下さい。