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海の「道」しるべ 灯台とme:Ray 第七回~品川灯台~

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不動まゆう

灯台マニアの不動まゆうさんが日本全国、世界の魅力的な灯台を紹介します。

灯台の魅力、歴史、そこから見える景色や美しさ・・・
思わずドライブして訪れてみたくなるエピソード、素敵な写真。
今まで灯台を知らなかった老若男女の皆様、この機会に訪れてみてはいかがでしょうか。

 

アレクサンダーより走行中のご挨拶

みなさん、お元気でしたか?

国産クロスオーバーSUV車のアレクサンダーでございます。

 

ワタクシはいまご主人を乗せて愛知県の犬山市へ向かって走っているところです。

 

あと30分ほどでつくでしょうか。

 

東京からここまで約4時間。途中でこまめに休憩をとっているとはいえ、

普段あまり長い距離を運転しないご主人はさすがにちょっとお疲れかもしれません・・・。

 

「イエーィ もう少しでつくぞ~!待っててね~品川灯台♡」

 

・・まったく心配は無用だったようですね。

むしろ大好きな灯台に会える喜びでテンションが上がっているようです。

 

え?内陸部に位置する犬山市に灯台があるのかって?

はい。それがあるのです。

 

とはいっても現役の灯台ではなく、明治時代の建物を保存展示している「博物館明治村」で野外展示している灯台を見学にいくところなのです。

 

事の発端は・・・

 

住宅地の公園に灯台!?

 

それは先週の日曜、夕方のことでした。

いつもと違う道を通っていた買い物帰り。

品川灯台

 

「あれ?!いま灯台っぽいものが見えなかった?!」

 

ご主人、何をいっていらっしゃるのですか。

ココは都内の住宅地でございますよ!

こんなところに灯台があるわけがないじゃございませんか。

いくら灯台が好きだからと言って、幻影がみえるようじゃぁ困ってしまいますねぇ。

 

「あ、いいところにパーキングスペース発見!」

 

え?わざわざワタクシを停めて確かめにいくのでございますか・・?

諦めが悪いんだからもう・・。見間違えでしょうに。

 

「ほら!やっぱり灯台だ!」

品川灯台

・・・あらまぁ。これは確かに灯台でございますね。

でもここは海からはちょっと距離がありますし、周囲は公園ですし。

なんでこんなところに灯台が?

 

品川灯台

 

「なになに品川灯台・・・? 品川台場第2砲台にあったもの。

そっか、この灯台はモニュメントなのね!

へー。明治3年から昭和32年まで光ってたんだ。

それにしてもこの灯台が建てられていた品川台場第2砲台ってどこだろう。

これは調べてみなきゃ気がすまない。この辺に図書館ないかな!」

 

お任せください!お調べします!

ワタクシはさっそく近くの図書館へご主人をお連れしました。

 

台場って?

「わかったよ!時は幕末。
ペリーさんが来たことでビックリした幕府は、江戸を守るために品川沖に5つの台場をつくったみたい。
それぞれに数字で名前がついていて、第1、第2、第3、第5、第6台場が作られたんだって」

 

第4が抜けてませんでした?

 

「そうそう、本当はもっとたくさん作る予定だったらしいんだけど、
財政難で第4と第7は建設中止になったらしい。これ、メモしてきた図」

 

 

ほぉ〜。そもそも台場ってなんでございますか?

 

「砲台を設置するために海の上につくった小さな島みたいだよ。
攻めてくる船を大砲で攻撃して守るつもりだったんだね。
江戸時代に人工島をつくることができたなんてすごいなぁ。」

 

そして、明治時代になって、第2台場に建てられた灯台が品川灯台らしい。

ちなみに現在、台場は取り壊されてしまって、第3と第6台場だけが残って、

第3台場がお台場海浜公園になったんだって」

 

第2台場が取り壊されるとき、灯台はどうなったのでございますか?

 

「うん!気になるのはそこだよね!!!

なんと灯台は一度解体して保管しておいたみたい。

それを愛知県の明治村に運んで、
煉瓦造りだった塔は安全性のために鉄筋コンクリートにしたみたいだけれど、
屋根の部分や基礎の部分はオリジナルで復元したんだって。

よし 明治村へ行ってみよう!」

 

と、いう訳なのでございます。

 

 

明治村に到着

品川灯台

 

「わぁ!これかぁ。

すごい重要文化財に指定されているんだ!可愛いのにやるなぁ。

高さは9.1メートルなんだね。レンズも残ってる!」

 

レンズ

 

ワタクシがお調べしましたところ、このレンズはフランスのアンリ ルポート製とのことでした。

 

「そっかぁ。このレンズで明治時代の日本を照らしていたんだね。」

 

今年は明治元年から150年。

ワタクシもとても感慨深く感じます。灯台というのは日本を支えてきた存在なんですね。

この明治村には小那沙美島灯台もあるそうですよ。

 

小那沙美島灯台

「へぇ。この灯台は明治37年に広島湾に建てられのか。
瀬戸内海にもたくさん灯台がありそうだなぁ。せっかくここまで来たんだから、瀬戸内海までいっちゃおうか!」

 

ワタクシとご主人の灯台旅はまだまだ続くようです。

 

 

 

 

 

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不動 まゆう

不動 まゆう

「100年後の海にも灯台の光を輝かせる」を目標に、各地の灯台を取材し魅力をアピールしています。

灯台マニア。フリーペーパー「灯台どうだい?」編集長