【ブレーキ】走る・曲がる・止まるで「命を守る」

- 2018/05/24 カンドーメンテナンス, ブレーキ, ブレーキオイル
車の基本性能「走る・曲がる・止まる」はどれも大切な要素ですが、
中でも「止まる」は運転者や歩行者の命を守る上でとても大切なものです。
その「止まる」を支えるブレーキ回りのメンテナンスについてです。
ブレーキの種類
ブレーキには、走行中に使うフットブレーキと、停止中に使うパーキングブレーキがあります。
フットブレーキは、大きく分けると2種類です。
① ディスクブレーキ
車輪と一緒に回転するディスクを両側からパッドで挟んで回転を止めてブレーキをかけます。
② ドラムブレーキ
車輪と一緒に回転するドラムの内側にブレーキライニングを押しつけて回転を止め、ブレーキをかけます。
どちらのブレーキも一長一短の特性があるが、大型トラックなどはドラムブレーキが多いです。
乗用車の場合は、前輪はディスクブレーキ、後輪はドラムブレーキが一般的です。
ブレーキパッドのチェックは重要!
ブレーキパッドは消耗品です。
ディスクとの摩擦によって厚みが減ってきたら交換しましょう。
減り方はパッドの素材や車種、運転者のクセなどでも違ってきます。
大体3~4万キロ、早ければ2万キロで交換が必要になることもあります。
交換の目安は4mm以下です。
また、車検や12ヶ月点検の時には必ず残厚の確認をしています。
自分で確認する時は、タイヤを外すと現れるブレーキキャリパーについている点検孔から見ることができます。
足回りから「キーキー」と音が出始めたら、パッドの残量が減った合図です。
そのまま乗り続けると、
ブレーキディスクごと交換が必要になってしまい、交換費用も高くなるので要注意!
ブレーキローターも消耗品
ブレーキをかける時にブレーキパッドが押しつけられる部分がブレーキローターです。
摩擦によってレコード盤のように筋状の削れ痕ができます。
点検時には異常なキズのつき方をしていないか確認します。
ブレーキローターも消耗品です。摩擦熱やこすれによる摩耗が進むと、
ひび割れやひずみができてブレーキの性能が落ちます。
ローターの表面を研磨して再利用することもできますが、薄くなるため強度が不安です。
新品への交換がお勧めです!
ブレーキライニングも残量をチェック
ドラムブレーキの場合、ブレーキパットと同じ役目をするのがブレーキライニングです。
交換目安は残量2mm以下です。
点検方法や注意事項はブレーキパッドと同じになります。
ブレーキオイルも要チェック
油圧で作動するのがブレーキです。この油圧の「油」がブレーキオイルです。
ブレーキオイルの入ったタンクは、車体手前から見てエンジンルームの奥の方にあります。
日常点検では、適量か?色の汚れが無いか?を確認します。
量は多くても少なくてもダメです。
MAXとMINの目盛りの間にあることが重要です。
もし、量が減るようなら漏れの疑いがありますので、液を補充する前に原因を調べ修理する必要があります。
ブレーキオイルは湿気を吸収しやすく、これが劣化の原因になります。
ブレーキオイルは鮮度が大切です!車検ごとの定期交換おすすめです。
劣化すると、ブレーキの効きが悪くなって大変危険です。
更にはブレーキシリンダーが腐食して、それごと交換が必要になります。
交換の際はエア抜き作業が必要です。
最後に
自分でもできなくはないですが、ちょっとレベルが高いメンテナンス。
重要保安部品でもあり、万一のリスクも考えるとプロに任せた方が安心です。
ブレーキは命に関わる大切な部分になりますので、定期点検を忘れずに!
異音がする場合や、ブレーキが効きにくい場合は一度、プロに見てもらいましょう。