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海の「道」しるべ 灯台とme:Ray 第五回~静岡県清水~

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不動まゆう

灯台マニアの不動まゆうさんが日本全国、世界の魅力的な灯台を紹介します。

灯台の魅力、歴史、そこから見える景色や美しさ・・・
思わずドライブして訪れてみたくなるエピソード、素敵な写真。
今まで灯台を知らなかった老若男女の皆様、この機会に訪れてみてはいかがでしょうか。

 

アレクサンダーからのご挨拶

この時間でも意外と混んでいるものなんですねぇ。
どうも、国産クロスオーバーSUV車のアレクサンダーです。

いまワタクシは23時まで営業しているホームセンターの駐車場におります。

ご主人がシャンプーを買って帰りたいというので立ち寄ったのでございます。

 

エンジンの熱を冷ましておりますとお隣から声がかかりました。

「すみませんねぇ、私、車幅が広くて。そちら窮屈ではないですか?」

お気遣いありがとうございます。大丈夫でございますよ。

でも確かに、あなた様はガッチリしたお体をしておいでですね。

それになんとも大きなタイヤじゃぁございませんか。どんな道でも楽々でしょうねぇ。

「えぇ、オフロード車ですので、自然の中を自由自在に動き回れるんですよ。岩場や砂地もお茶の子さいさいなんです。
いや・・・、そのはずなんですけどね。

私がこれまで走ってきたのは都会の道ばかりで、通勤か、本日のようなお買い物のお付き合いばかりなんですよ。」

そうでしたか。それは残念でございますねぇ。

 

実はワタクシ、先ほどまで海に行っておりました。とても気持ちのいい風が吹いていましたよ。

「それでですか。なにやら独特な香りがすると感じていたのですが、これが海の香りというやつなんですね。」

えぇ、海っていうのはドーンと広くて、涙も吹き飛ばしてくれるような風が吹いている場所なんでございますよ。

「いちど見てみたいものですねぇ」

 

舞阪灯台、掛塚灯台、清水灯台

本日はですね、静岡県の清水まで行ってまいりました。

ワタクシのご主人は灯台めぐりが趣味でございまして、舞阪灯台や掛塚灯台、清水灯台に行ってきたのでございます。

「トウダイ・・ですか?」

えぇ、灯台っていうのは、船の為に光を放つ建造物でございますが、それぞれに歴史を持っていますし、
光を放つ姿がとても美しいのでございますよ。

本日訪れた灯台をご紹介しましょうか。

 

舞阪灯台


まずは、浜松市に位置する舞阪灯台。

舞阪灯台
舞阪灯台

 

遠州灘を航行する船舶の為の灯台ですが、浜名バイパスからも見えるので、我々車にも挨拶をしてくれるんですよ。

舞阪灯台

「ほほぉ、トウダイというのは、背を伸ばして遠くまで見守っているものなんですね。」

 

掛塚灯台


つぎに訪れたのは掛塚灯台です。

風力発電のプロペラが回る公園の小高い丘の上に立っていて、
絵本に描かれていそうな雰囲気がとても可愛らしかったです。

掛塚灯台

明治30年に建築された灯台で、当初は川の河口に建てられましたが、砂地であったことから、地震で被害が出ないよう現在の場所に移築したそうです。

 

掛塚灯台
掛塚灯台


「強い意思を感じる立ち姿ですねぇ」

 

清水灯台


そして点灯時間に合わせて向かったのは清水灯台です。

清水灯台
清水灯台

 

日本初の鉄筋コンクリート造の灯台でして、屋根の上には伝説の天女さんがいらっしゃるのです。

清水灯台
清水灯台の天女

 

この浜からは富士山もよく見えて、まさに絶景スポットでございます。

清水灯台
清水灯台から見える富士山

 

使われているレンズは6等というものです。

このような小型のレンズはLED灯器に変更されていることがほとんどで、

このサイズのレンズが残っていることはとても貴重なことなんです。

 

清水灯台
清水灯台の第6等フレネルレンズ

 

 

おわり

ご主人は海風に吹かれて体が冷えたようでしたが、すぐ近くに日帰り入浴のできる宿泊施設があり、
温泉でホカホカに温まって戻っていらっしゃいました。

 

こんな感じで私は毎月のようにご主人を灯台へお連れしており、

今や私もすっかり灯台や海が好きになってしまいました。

「羨ましいかぎりです」

 

あなた様もせっかくの大きなタイヤを活かして、ご主人とそういった場所に行けるといいですねぇ。

「まったくそうなんですよ。でもね、今ちょっと期待しているんです。

どうやらこのホームセンターにはキャンプグッズを買いに来たようでして、

ゴールデンウイークにアウトドアの計画をしているんじゃないかとね。」

するとお隣のご主人さまが帰っていらっしゃいました。

カートには溢れんばかりにテントや寝袋、備長炭が積まれております。

「あぁ買い物も意外と疲れるわね。でもよかった!うちの車大きいから余裕で積めるわ。

これならキャンプに行くときも問題なさそう。やっとうちの車の本領を発揮させてあげられるわね!」

荷物を載せられて重そうにスプリングを上下していましたが、

ヘッドライトでワタクシにウインクをすると嬉しそうに帰っていきました。

 

キャンプですか。

ご主人と一緒に星を眺めるのもいいものでしょうねぇ。

今度はワタクシが羨ましい気持ちになっております。

 


 

 

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不動 まゆう

不動 まゆう

「100年後の海にも灯台の光を輝かせる」を目標に、各地の灯台を取材し魅力をアピールしています。

灯台マニア。フリーペーパー「灯台どうだい?」編集長