車が雪に埋まった時・・・どうしますか?

福井県で約30年ぶりに大雪が降り、石川県・福井県をまたぐ国道8号線は1000台以上が立ち往生するという災害が発生しました。
地域によっては100㎝以上の積雪を観測し、街は一夜にして白銀の世界に。
そして、立ち往生している車では、寝て起きたらドアが開かないほど雪が積もっていたと。
車が雪に埋まった時どのようにして動かせが良いのか。また埋まったときに注意しなければいけない事とは。
車が雪に埋まったらどうする?
この状況ですと、いくらアクセルをふかしてもバックしても動きません。
タイヤは空転し煙が上がり、でも動きません。
正しい対処はあるのか?これだけは押さえておきましょう。
①雪をかきだす
備えあれば患いなし。
スコップなんてそうそう車に積んでないですよね。
車内でスコップ代わりになるものでしたらなんでもいいです。
とにかく雪をかき出す事が大切です。
車の下回りを中心にタイヤからフロント部分、リア部分まで雪をかき出します。
また、素手で行うとあまりの冷たさにしもやけになる事があるので注意です。
②脱出
雪を十分かき出す事ができたら脱出です。
タイヤをまっすぐにして、空転してしまうタイヤ部分に布きれか板切れを敷きます。
雪や凍結によって地面の摩擦がないので、タイヤは空転してしまいます。
摩擦を与えられるものを敷くことでタイヤはそれを伝って動き出します。
ここで注意なのが、ゆっくりアクセルを踏む事です。
急に踏むと布を巻き込みもっとひどい事態になります。
また、タイヤに布や板切れを敷く際はタイヤにできるだけくっつけて下さい。
都合のよい布きれがない場合は、フロアマットでも代用できます。
そして、もし周りで協力してもらえる方がいる場合は後ろから車を押してもらいましょう。
③FF車とFR車
FF車の場合はフットブレーキをを軽く作動させながらアクセルを踏みましょう。
FR車の場合はサイドブレーキを軽く引いてアクセルを踏みましょう。
この動作を行う事によってエンジンからのパワーを得られやすくなり、脱出できる可能性が高くなります。
④最後はJAF
自分でやっても無理な場合はJAFを呼ぶしかありません。
無理な空転を続けていると車によくありません。
しかし、状況はあなたの車と皆さん同じです。おそらくJAFは救助待ちのお客様でパンクしていると思います。
ですが、気長に待ち、プロフェッショナルに頼みましょう。
車内で過ごす場合の注意
雪による通行止めで何十時間も車内に拘束される場合があります。
また、外で大雪の場合は車内で過ごす際には特に注意が必要です。
① 一酸化炭素中毒
一番恐ろしいのはこの「一酸化炭素中毒」です。
無色無臭でガスが充満している事に気づかないケースが多いです。
軽傷で、めまい・頭痛・吐き気・耳鳴りを催し、重傷ですと体が利かなくなり、昏睡状態に陥ります。
なぜ車内で一酸化炭素中毒になるのか。
それは雪でマフラーが埋まってしまうと排ガスがうまく外に放出されず、車内に滞留してしまうからです。
これにより、一酸化炭素中毒を起こし、最悪の場合は死に至ります。
② エコノミークラス症候群
長時間座っていることにより、下肢が圧迫され続けると、血流が悪くなりうっ血を起こし、血栓が生じてしまいます。
これを「深部静脈血栓症」と言います。
生じた血栓は、立ち上がった際などに血液の流れに乗って肺の静脈に詰まり、呼吸困難や動悸を引き起こします。
これが「肺塞栓症」です。
このようにして「エコノミークラス症候群」が発症します。
車内で何十時間も待機していると、この症状に陥る可能性があります。
予防策としては、
①マッサージ
歩行などの運動や下肢の循環を良好にするマッサージが有効で、血栓の予防にもなります。
②水分補給
エコノミークラス症候群は血中の水分が乾燥によって失われることにより、
血液粘度が高くなることが発症の条件ともされています。
ですので、特に水で水分補給して脱水を防ぐのが肝心です。
積雪には十分注意しましょう・・・
大雪が降る予報がされた際はできるだけ車での移動は避けましょう。
渋滞や通行止め、積雪による災害も予想されます。
もし、大雪で車が埋まってしまった場合は冷静に対処して車内でも注意して過ごしましょう。