自動車の未来のはなし。『電気自動車 EV』 その②

前回は、電気自動車(EV車)がどのようなものかをご説明しました。
先駆け的な存在は、日産の「リーフ」や三菱の「i-MiEV(アイミーブ)」ですが、
電気自動車の開発によって今後ガソリン車はどのようになっていくのでしょうか。
海外の自動車メーカー
特にガソリン車の販売を無くしていく動きが早いのはヨーロッパです。
ボルボやドイツのVW(フォルクスワーゲン)はかなり早いEV化への動きを見せています。
ボルボは2019年以降のモデルは全てハイブリッド車にしていく方針のようだ。
ですので、エンジンで動く自動車の製造はなくなる見込みです。
VWは2025年までに約30種類のEVモデルを発売すると発表されました。
BMWはすでにEV、プラグインハイブリッドカー(PHEV)のブランドである「i」を立ち上げ、すべてのモデルにPHEVを加え、電動車に急速に転換しています。
エンジン車の発売禁止
世界のエンジン車廃止の動きはかなりスピーディーです。
パリの大気汚染に泣くフランス政府は、40年までに国内のガソリン車とディーゼル車の販売を禁止します。
インドはそれに先駆けて30年までに、ノルウェー、オランダは25年までにエンジン車の販売を禁止します。
また、自動車生産大国のドイツも、連邦議会で30年までにエンジン車の販売を禁止すべきという決議をしています。
日本はどうなのか。
トヨタは今まさに、全個体電池の開発を急務で行っています。
2020年代の前半に全個体電池を搭載したEV車を市場に投入する方針です。
早ければ2022年までに販売を行うようです。
トヨタは東京工業大学と共同で全固体電池を開発しました。
全固体電池を搭載したEVがトヨタの計画通り市販できれば、トヨタはEVの世界市場で主導権を握ることができると専門家は予測します。この電池で市場を席捲できれば、遅れていたEV車投入を大成功に収められる可能性があります。
トヨタがEV市場に遅れてしまうと・・・おそらく日本の製造業は大打撃を受けとんでもない損失につながります。
電気自動車の部品
電気自動車はエンジンがいらない。
バッテリー、モーター、制御装置のコントローラー、車載充電装置が主な部品なので、ガソリン車と比べるとパーツはかなり減少します。
エンジン車からEVに移行すると、経済産業省の試算では部品点数は3万個から1万9000個と約4割の部品が不要になる。
この4割を占める主な部分はエンジンです。
これは、ガソリン車のエンジン部分の制作工程を担当する工場は仕事が無くなってします。
EV車へのシフトは必須であるが、それによって失われてしまう雇用も多い。
ちなみにトヨタや日産、ホンダといった大規模メーカーが電気自動車をメインに販売しだすと、ガソリン車の生産している企業約100社が影響を受けると言われています。
おわり
化石燃料の枯渇は間近にきている中で、環境を考えたEV開発は必須の状況です。
それに伴い失われていくガソリン車があり、それに携わる工場もなくなっていくことが予想されます。
メーカーとしてどのように対応していくかも今後の課題ですし、政府としてもどのようにEV車を広めていくのかも今後注目です。