フロントガラスは3層構造!知ってましたか??

- 2017/09/24 カンドーメンテナンス, カンドーライフ, フロントガラス, 豆知識, 車
フロントガラスには飛び石などで簡単に割れないようにガラスの構造に秘密があります。
また、種類も様々で色が入っているものもあります。
実は、フロントガラスには「合わせガラス」が使われており、名前の通りガラスとガラスをある物質で合わせています。
合わせガラス
「合わせガラス」は2枚の板ガラスの間にポリビニールブチラールを中間膜としてはさみこみ、3層で出来たガラスです。
その合わせガラスが、1987(昭和62年)9月以降に生産された自動車のフロントガラスに装着されることが法律により義務付けられました。
合わせガラスの特徴としては、
①走行中、割れてもヒビが入るだけで破片が飛び散ったり、くずれ落ちたりしないので安全で視界を確保することができ、継続して運転が可能。
②万一事故がおこった場合、体がガラスにぶつかっても、その衝撃を中間層が緩和・吸収するため、強化ガラスより割れやすくできていて、安全性の高いガラスです。
③フロントガラスで頭部を強打しても、中間膜が衝撃を和らげ、頭部損傷を最小限にくいとめます。
強化ガラス
普通のガラスを約700℃まで加熱し、その後、急冷したガラスです。
表面の圧縮応力の効果で、ガラスを破壊しようとする外力に耐え、普通の板ガラスに比べ3~5倍の強度が有ります。なので割れにくいです。
さらに温度の変化にも強いです。なんと170℃ぐらいまで耐えられるそうです。
実は、フロントガラス以外の部分は、この強化ガラスが使われております。
車の場所によって使用するガラスが使い分けられ、ドライバーと車内の安全性・快適性を保っています。
その他のガラスの種類
熱線入りガラス:水滴や霜による曇り対策
アンテナ入りガラス:外についているアンテナをガラスに内蔵させたもの。
熱線反射ガラス:表面の金属酸化物を焼き付けてあり、日射光線を反射します。
高熱吸収ガラス:日射熱を吸収することにより、ガラスを透過する熱の量を抑えます。
UVカット:フロントガラスのUVカット率は99%と言われています。
濃色プライバシーガラス:可視光線の透過率を低めたもので、外部から車内を見えにくくしたガラスのことです。
などが、あります。
ガラスの色
クリヤー(透明無色)、グリーン(緑)、ブルー(青)、ブロンズ(茶)、グレーがあります。
薄く着色してあるので、ガラスの裏に白い紙などを当ててみると解ります。その他、ガラスのマークのMナンバーで識別できます。
また、フロントガラスの上部にサンシェードにグリーンやブルー、濃色ブロンズ、濃色グレー色でぼかしが、かかっているガラスがあります。
Mナンバーとは?
Mナンバーは自動車メーカーが製造している純正ガラスに印字されています。
これを見ることでガラスに関する情報が分かります。
① メーカー
② ガラスの色
③ ガラスの厚さ
④ 合わせガラスか強化ガラスか
⑤ 硝子メーカー
⑥ 品種
⑦特殊加工
Mナンバーは、数字の桁によってガラス情報が分かります。これはガラス製造メーカーによって少し違ってきます。
旭硝子
1桁目:合わせガラスor強化ガラス
2桁目:品種・色
3桁目:ガラス板厚
4桁目:特殊加工
日本板硝子
1桁目:ガラス板厚
2桁目:品種・色
3桁目:合わせガラス0r強化ガラス
4桁目:特殊加工
セントラル硝子
1桁目:合わせガラスor強化ガラス
2桁目:品種・色
3桁目:ガラス板厚
4桁目:特殊加工
このような情報が詰まっています。損傷して修理が必要な場合はこの情報をもとに直していきます。
まとめ
・ 合わせガラスは2枚の板ガラスの間にポリビニールブチラールを中間膜としてはさみこみ、3層で出来たガラス。
・ フロントガラスにひびが入っても崩れ落ちないような構造になっている。
・ 事故の際、中間膜が衝撃を和らげ体へのダメージを少なくする。
・ 強化ガラスはフロントガラス以外のほとんどの箇所につけられているガラス
・ 普通のガラスの3~5倍丈夫で、170℃まで耐えられる。
もし、フロントガラスに小さなひびが入っていてもそのままにしないでください。
走っているうちに広がってくる可能性があります。他のガラスもそうです。少しでも損傷箇所を発見したら整備工場に相談した方が良いです。