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シフトレバーにあるニュートラルの役割とは?ニュートラルってこう使うのか!

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シフトレバー

シフトレバーにあるPはパーキング(駐車)、Rはリバース(バック)、Dはドライブ(走行)。
ではN、ニュートラルの役割とはどのようなものなのでしょう。今回はニュートラルにギアを入れた時、車内部では何が起こっているのか、どのような状況で使われるのか、そして誤った使用方法などを簡単にお伝えしていきたいと思います。

1.シフトレバーをニュートラルにした時、車内部では何が起こっているのか。

ニュートラルという単語には「中立の」という意味がありますが、他にも「(ギアなどが)かみ合ってない」という意味もあります。
シフトレバーがニュートラルに入れられている時、車内部ではまさに単語の意味通りの状況が起こっているのです。

簡単に説明しますと車が動くのは原動機(エンジン)の動力を動力伝達装置(歯車など)がかみ合い伝えるからです。そして、ギアをニュートラルに入れることによって車内部ではエンジンと歯車などが切り離され、ドライブでもパーキングでもない中立、かつ伝達装置同士がかみ合っていない状態となります。

2.ニュートラルの役割。

先ほどのセクションで説明した通り、シフトレバーをニュートラルにするとエンジンとその他の部分がかみ合っていない状態になります。
つまり、エンジンのエネルギーが車全体に伝わらなくなるため、ニュートラル時にはアクセルペダルを踏んでも車が動かなくなります。

しかし、パーキング時とは違いギアが固定されているわけでもないので、例えブレーキペダルを踏んでいたとしても外部から力を加えられれば動いてしまいます。その特徴がどこで役に立つかというと、それは緊急時です。

交通量が多い道路、もしくは踏切の真ん中でエンジンが止まり安全のため一刻も早くその場から車を移動させたい場合シフトレバーをニュートラルにあわせ、車を押せば安全な場所に移動させることができます。
他にもレッカーをする時などは日本では突然の事故の際に使用されることが多いです。しかし、アメリカでは旅行のために使ったりもします。例えばキャンピングカーがそれに当てはまります。
車社会ですので休暇はドライブも兼ねて遠方で過ごす家族が多いです。私もキャンピングカーがニュートラル状態の乗用車を高速道路でよく見ました。

3.ニュートラルの誤った使用方法。

あまり使用されることのないためニュートラルの使い方には誤ったものも広く知れ渡っているように思います。
例えば、山道などの下り坂ではシフトレバーをニュートラルにしておくと燃費が向上するという話がありますがこれは誤った認識です。ニュートラルにするとエンジンとその動力を伝える装置が切り離されますが、この時エンジンはアイドリング状態となるため燃料を消費しています。その上、ニュートラルの状態ではエンジンブレーキも効かず減速をすることもできませんので、下り坂でニュートラルを使用するということはかえって危険です。

安全面から考えて走行時にギアをニュートラルにするのは止めましょう。

おわり

シフトレバーにあるニュートラルを入れると、アクセルやエンジンブレーキが効かず、外から力を加えれば車は動いてしまいます。
使用する場面が緊急時に多いので、普段使い慣れていないニュートラルは焦って忘れてしまう事も多いはずです。
ニュートラルの特徴を忘れずにいれば幾分か冷静に対処することができます。
ただその時には、周囲の状況をよく確認してからギアを切り替えるようにしましょう。

CAR&編集部

カーライフマガジン編集部